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AUSDの清算
清算とは、担保資産を売却して借りたAUSDの残高を返済し、ポジションをクローズすることです。清算は、ポジションの担保価値が低くなりすぎて、セーフティバッファが0になった場合に発生します(ここでポジションがクローズされないと不良債権が発生するリスクがあります)。清算のメカニズムにより、AUSDは常に完全にバックアップされ、過剰担保の状態を保つことができます。
AUSDのは緩やかな清算を採用しています。清算の最大数量はクローズ率(Close Factor)に制限され、現在はポジションの負債額の25%に設定されています。これにより、AUSDの借り手の関連コストと清算リスクが軽減されると同時に、不良債権になるリスクも防ぐことができます。

清算の方法

AUSDは、AAVEやCompoundなどの主要プロトコルで採用されている固定スプレッド清算(Fixed Spread Liquidation:FSL)と呼ばれる清算方法をとっています。FSLは、ポジションの担保価値がある決められた値を下回った場合に、清算が即時に実行されることを保証します。FSLは、清算人がポジションを清算する際に払い戻されるAUSDの額に加えて、追加の担保で清算人にインセンティブを与えることで機能します(清算報奨金)。

清算の実行

清算は、ポジションの担保の価値が安全なしきい値(=担保掛目)を下回った場合に実行されます。 清算がどのように実行されるかを理解するためには、まず以下の用語とパラメータを理解する必要があります。
  1. 1.
    ロックされた担保:AUSDを借りるために預け入れられた担保。
  2. 2.
    担保掛目(Collateral Factor):担保の価値に基づいてAUSDの借り入れ可能額を決定するパラメータで、ロックされた担保 * 担保掛目=借り入れ可能なAUSD となります。このパラメータは清算しきい値としても機能し、負債比率が担保掛目に達した場合、ポジションは清算の対象となります。
  3. 3.
    借り入れ可能なAUSD:担保掛目とロックされた担保の値との積によって決定される借り入れ可能なAUSDの最大量。
  4. 4.
    負債額: 現在借り入れているAUSDの量。ユーザーがAUSDポジションを建てる際、負債額が借り入れ可能なAUSDより高くなることはありません。負債額が借り入れ可能なAUSDと同じになった場合、そのポジションは清算の対象となります。
  5. 5.
    清算価格:担保資産が下落して、ポジションが清算の対象となりうる価格。清算価格は以下の式で計算されます。清算価格 = ポジションの負債額/(担保掛目 * 担保の数量)、ここで、負債額は借りたAUSDで、担保の数量はロックされた担保の数量です。
  6. 6.
    不足分:ポジションの負債額と借り入れ可能な最大額の差。ポジションの負債額が借り入れ可能な最大額よりも高い場合に発生します。不足分(ポジションの負債額−借り入れ可能な最大額≧0)が発生すると、ポジションが過剰に拡大したことになり、不良債権を防ぐために清算しなければなりません。(ただし、AUSDは過剰担保されているため、不足分が0になった時点と不良債権が発生する可能性のある時点の間には、保守的なバッファが残っています)
  7. 7.
    クローズ率(Close Factor):ポジションで清算される可能性のある担保の最大量です。現在、クローズファクターは25%に設定されており、担保価値が閾値を下回った場合、担保の25%までが清算人によって清算される可能性があることを意味しています。これにより、AUSDの借り手にとっては、関連コストと清算リスクが軽減される一方で、不良債権化のリスクを防ぐことができます。
  8. 8.
    清算報奨金:AUSDポジションの健全性を維持するインセンティブとして、ポジションの担保の形で清算人に支払われるインセンティブボーナスです。現在、清算時に支払われる負債の価値である清算残高の1%に設定されています。(清算報奨金は5%です。そのうち、清算人に入る清算報奨金は1%、4%は$ALPACAの買い戻しと燃焼に使われます)
清算がどのように実行されるかを説明するために、以下のアリスの例を見てみましょう。
12月1日、アリスは1,800AUSDを発行するために、1ibETHを担保として差し出しました。以下は、アリスのAUSDポジションのパラメータです。
  • ロックされた担保:1 ibETH(1 ibETH = $3,000と仮定)
  • 担保掛目(または最大負債比率): 75%
  • AUSDの借入限度額:2,250 AUSD(3,000 * 75%)
  • 負債額: 1,800 AUSD(アリスは1,800 AUSDを借りた)
  • 清算価格:$2,400
1月1日、ibETHの値が$ 2,300に下落しました。アリスの担保価値がしきい値を下回ったことで、彼女のポジションのパラメーターが以下のような値になりました。
  • ロックされた担保: 1 ibETH(1 ibETH=$2,300)
  • 担保掛目(または最大負債比率): 75%
  • AUSDの借入限度額:1,725 AUSD(2,300 * 75%)
  • ポジション負債: 1,800 AUSD
  • 不足分 75 (1,800 - 1,725)
  • 清算価格:$2,400(現在の価格である$2,300よりも高い)
ibETHの価格($2,300)が清算価格($2,400)を下回ったため、アリスのポジションは清算の対象となり、清算人は清算を行うことになりました。
  • クローズファクター:25%
  • 返済可能な負債: 450 AUSD (1,800 * 25%)
  • 清算人の返済額 450 AUSD
  • 清算インセンティブ:5
  • 清算人に渡すべき担保 0.205 ibETH((450 * 1.05)/ 2300)
  • ロックされた残りの担保:0.795 ibETH(1 ibETH - 0.205 ibETH)
  • ポジション債務残額:1350AUSD(最初に発行された1800 AUSD−清算人が支払った450 AUSD)
  • 発行可能なAUSD:1,371.37AUSD(0.795 ibETH * 2,300 * 75%)
  • 不足分:なし(1371.37-1350≧0)
なお、説明を簡単にするために、ポジションの担保から得られるレンディングAPRとステーキングAPRの利回り、およびAUSDを借りているポジションに継続的に発生するスタビリティ手数料は無視しています。

価格オラクルによる保護

ChainlinkとBand Protocolの2つのオラクル価格フィードを使用します。Chainlinkはメインの価格情報として、Bandはサブとして使用されます。2つの情報間の価格差が5%以上になると、コントラクトの相互作用を一時停止し、オラクル価格が再調整されるまでポジションを清算することができなくなります。

時間遅延(Time delay)

AUSDの担保価格オラクルにも時間遅延を実装しました。この実装は、MakerDAOの価格フィードを遅延させる実装に似ています。現在の遅延時間は15分に設定されています。この時間遅延はすべての担保資産に適用されます。
これは、オンチェーンでの価格操作を防ぐだけでなく、担保資産の急激な価格変動があった場合に、ユーザーがポジションを管理するのに十分な時間を与えることができます(クローズ、担保の追加など)
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